JA(農業協同組合)の葬儀は安いというイメージが一部ありますが、おそらく過去の時代背景の印象が残っているのだと思われます。
現在は葬儀の規模や形式が大きく代わっています。
実際にはJAでも他の葬儀社でも大きく価格は変わらないのではないかという話と、では実際に金額を確認して適正価格で葬儀を行うにはどうすべきかを書きます。
JA葬祭の葬儀費用は安いのか
JA葬祭の葬儀は一般的な葬儀費用よりも安くなるというイメージの人も多いですが、実際はそんなことないと思います。
JA(農業協同組合)とは
JA(農業協同組合)は農業者を中心とした「組合員」が、農家の営農と生活を守り高めることなど、よりよい地域社会を築くことを目的に組織された協同組合です。
なにか合ったときに組合員同士で相互補助(助け合い)をしましょうという、冠婚葬祭互助会などと似たような立ち位置の組織です。
農協はグループやサービスなどが多岐にわたり、その中の一つとしてあるのがJA葬祭となります。
組合委員価格で葬儀ができる
JAを通じた葬儀は農協の組合員でも、非組合員でも行えます。
ただ、組合員であれば組合員価格で行えるので、そういった意味では非会員よりは安いと言えます。
ただし、これが農協以外の葬儀社と比べて安いかどうかは別の話です。
農協の葬儀費用はほぼ非公開
JA葬祭のホームページを見ても葬儀費用に関しては一切記載がありません。
そこから、地域ごとのJAの情報も見られるのですがほとんどの葬祭センターで「詳しくはお問い合わせください」となっています。
つまり、葬儀は実際に見積もりを出してみないことには、金額がわかりませんので安いかどうかはわかりません。
ごく一部のJAの葬祭センターにおいて葬儀費用の目安を公開していますが、シンプルめな家族葬で45万円〜などです。
これは他の葬儀社、葬儀の見積もりサービスが提示している金額とそれほど変わらない数字です。
葬儀費用が非公開な理由
「葬儀費用は問い合わせてください」となっている理由は簡単で、問い合わせないとわからないからです。
葬儀というのは地域や規模、内容が個人個人違うので全く同じ葬儀というものは2つとありません。
つまりは、どんな葬儀にするのか詳細を打ち合わせて見積もりを出すまではいくらになるのか全くわからないということです。
ですので、金額が高いとか、なにかやましいことがあるから葬儀費用が非公開なわけではありませんのでその点は理解しましょう。
JAの葬儀が特別安くはないと言える理由
葬儀費用の平均金額はあってないようなもので、高いも安いもありません。
葬儀費用が高いと感じる理由は2つ。
- 必要以上の葬儀内容にされた
意図しない量を用意されたり、高いグレードの品を使うなど - 同じ内容で適正料金より高い金額を請求された
いわゆるぼったくりです
こういった葬儀社が一定数いた中で、JA農協などは必要以上のサービスを行わず、適正な葬儀内容と料金で行ってくれたため安いというイメージがついたのかもしれません。
ただ、ここ数年の間にオンライン上で葬儀の見積もりサービスが現れ、葬儀にかかる金額なども公にされるようになりました。
これにより、極端にぼったくり価格の葬儀は少なくなり、低価格(最低料金)で葬儀を行う葬儀社も増えています。
農協以外の葬儀社が低価格路線を打ち出してきた背景から考えると、特に農協が安いとは言えないと思います。
また、互助会でも同じことが言えるのですが、組合組織が有効であったときと時代が代わっています。
何百万円もかけた大規模で派手な葬儀が主流であったころは、確かに相互補助の費用負担はありがたかったと思います。
現代では葬儀の規模は縮小傾向にあり、50名以下の家族葬が増えています。
これにより、組合などで大きな金額を補助してもらう必要がなくなっているのが現状でしょう。
JA(農協)で葬儀を行うメリットはあるか
JA農協で葬儀を行うメリットは組合員価格で葬儀ができることくらいです。
その組合員価格も見積もりを取ってみないことには、他と比べて安いかどうかはわかりません。
- 斎場が充実している
- 全国で葬儀に対応
- 宗教や地域に合わせて対応
このあたりは別に農協でなくてもどこでも一緒なので、メリットとは言えません。
葬儀の見積もりサービスに依頼すれば、全国から条件にあった葬儀社を探してもらえます。
葬儀費用を安くしたいなら
JA(農協)で葬儀を行うのは、組合員の方だけだと思います。
まずは、葬儀の予定がある地域のJAにて葬儀の相談・見積もりを出してもらいましょう。
JA葬祭のホームページから全国のJA葬祭センターが調べられます。
そして、同じ条件で他の葬儀社への見積もりもとってください。
見積もりが農協だけだと、それが安いかどうかわかりませんよね。
比べるための指標を作って、それが安いのか適正価格なのか判断しないと、仮にぼったくられても気づきません。
万が一、他の葬儀社の方が安ければ、そちらに葬儀を依頼してもいいですし、その見積もりを提示して、農協の方に値下げ交渉をする材料にも使えます。
農協の葬儀費用まとめ
JA(農協)の方が安いという安易なイメージで葬儀を行うことは避けたいです。
時代とともに葬儀の形式や常識も大きく代わっています。
- JA農協に見積もりを出す
- 他の葬儀社でも見積もりを出す
実際に安いのかどうかを確認する方法はこれしかありません。