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終活と生前整理のやり方|いつ始めるべきか?エンディングノートが必要な理由
終活とは、人生の終末を迎えるにあたり治療・葬儀や墓、遺産相続や遺言などについて元気なうちに希望を考えて準備を整えることです。
就活(就職活動)をモジッて終活(終末活動)と呼ばれています。
生前整理も終活という大きなくくりの中の一部です。
終活や生前整理は自身だけでなく、残される遺族への負担を減らすたまに行うものです。
終活とはどんなもので、なぜ必要なのか。具体的にどう進めればいいのかをまとめます。
終活や生前整理は必要なもの?
終活が広まった背景
終活が広まった社会的な背景として、日本での少子高齢化や核家族化の進行があります。
介護問題でもそうですが、高齢者の方の割合が圧倒的に多いため、残される遺族への負担が大きくなります。
また、そもそも家族や親族との縁が薄くなっている現代においては孤独死など、死を個人で迎えるケースも少なくありません。
そうなった場合に、亡くなった後の子供たちへの負担を少しでも減らしたいという気持ちから終活に取り組む人が増えてきました。
その流れで、週刊誌等における「終活」特集、映画「エンディングノート」の公開、各文房具メーカーのエンディングノート商品の広まりなどにより、一気に終活の認知度が増えています。
また、最近だとテレビタレントなどの著名人が終活をしていることを公開することも世間の興味を引く要因となっているでしょう。
- タレントの所ジョージが終活の準備として、所属事務所名義の物件を娘の名義に移したニュースが話題となりました。
- お笑い芸人の中田敦彦(オリエンタルラジオ)も早くも終活をしています。
自身の葬儀にかける費用の総額や参列者の人数などを決めているといいます。 - 女芸人として人気のいとうあさこは、50代を目前に控えて遺影写真の撮影を行ったとある番組にて話しました。
いつ死んでもおかしくない年齢だからという理由で、一番自分らしいと思っている一升瓶を持った姿の写真を準備しているのだそうです。 - 俳優の坂上忍も半年以上かけて自身のお金に関する手続きや愛犬の譲渡先など決めたことをテレビ番組で明かしています。
このように影響力の大きい人たちが終活について話していることも、多くの人が終活に興味を持つきっかけとなっています。
終活をする意味とメリット
終活の目的としてまずあげられるのが残された遺族への負担を減らせることです。
故人の遺族は様々な法的手続きに追われることとなりますが、それ以外にも故人の残した遺品の整理などやるべきことはたくさんあります。
その中で「本人でなければわからない」というものがあると、非常に戸惑うことになりあます。
亡くなった人間に「これはどうしたらいいのか?」「あれはどこにあるのか?」と尋ねるわけにはいきません。
生前に各種手続きに必要な情報を整理して残したり、自分が亡くなった後の意向を残しておくことで遺族は非常に助かります。
また、終活をすることは家族ではなく自分自身のためでもあります。
人生の終末をどのように過ごすのかをしっかり考えることで、結果的に自分の人生をより良いものとして終えることができます。
終わりよければ全て良しと言いますが、その最後を納得行くように過ごすための助けと もなるのが終活です。
終活や生前整理は何歳から?50代でもいい?
いざ終活のことを考えるといつ始めたらいいのか?という疑問が当然でてきます。
結論としては「早すぎることはない」です。
実際に自分が何歳まで生きるのかは誰もわかりませんので悩むのは当然です。
日本人の平均寿命は男性が81.09歳、女性が87.26歳です。
これを見るとまだ先のような気がしますが、あくまでも平均であり、個人単位で見れば人はいつ死ぬかわかりません。
今、この文章を書いている私も来年生きている保証はありませんし、この記事を公開した直後に交通事故で亡くなっている可能性もゼロはありません。
終活を始めるのであれば早いに越したことはなく、1年〜数年おきにエンディングノートの内容を見直すのが最適といえるでしょう。
とは言っても、いきなり終活がしたくなるなんてことはありませんので、誰かの葬儀に参列して遺族が集まったりと、何かきっかけがあるタイミングで考えてみてはいかがでしょうか。
終活・生前整理を始めるタイミングの例
- 50代から
仕事の変化が少なく今後の予測が建てられるよううになり、まだ体が元気なタイミング - 定年を迎えたら
仕事から離れ、今後のことを考えるゆとりができたら - 70代から
まだ認知機能や体力に問題がでないうちに - 配偶者が亡くなったことをきっかけに
自らの死後のことは配偶者以外の遺族に頼むことになる
いつでもいいのですが自身でやろうと思えるきっかけが訪れたときが、終活を始めるタイミングです。
終活はどのように進めればいいか
家族と相談
終活は自分のためのものではありますが、自分のためだけのものではありません。
可能な限り、子供や親族と相談の上、自分の意志や希望を伝えられた方がいいです。
家族の縁が薄くなった現代においては特に、生前何年も顔を合わせていなかったという状況も少なくないでしょう。
定期的に話をして近況報告をするだけでも、それが終活の一環になります。
終活カウンセラー、終活ライフケアプランナーに相談
終活カウンセラー・終活ライフケアプランナーという資格も登場しています。
保険や遺産の話など、一般人には難しい項目もありますので専門の知識を有した人にアドバイスを求めてもいいでしょう。
葬儀社としてこういった資格取得者を置いている会社もあります。
ただし、終活関連の資格者はあくまでも民間資格ですので、本を1〜2冊読めば得られる程度の専門性です。
弁護士や司法書士のような実務はできませんし、「一般人より少し詳しい人に相談できる」くらいにとらえてください。
終末ノート(エンディングノート)を使う
終活といったも何をしたらいいの?という人のためにあるのがエンディングノートです。
希望や情報を記録するためのノートではありますが、そもそも何を確認したらいいのかを確かめるためにもエンディングノートが便利です。
つまり、エンディングノートを手元に用意して、その内容を埋めるようにしていけば一通りの情報が整理でき、また何が不足しているのかがわかります。
ノートの内容をざっくり眺めるだけでも「ああ、こういう手続が必要になるんだな」と認識できるので、手元に置いておくだけでも違うと思います。
感謝の言葉や誤りたかったことなど、実際に口に出して言うのは照れ臭いようなことノートなら残しておくことができるという利点もあります。
生前整理のやり方
必要なものと不用品とを分ける
生前整理でまず行うとこは、物の整理です。
物を分ける
- 必要なもの
生活用品や遺族に残すもの - 不要なもの
使っていないもの、残す必要が無いもの、無くても困らないもの - 要不要の判断ができないもの
現時点で判断ができないものは保留しておく
そもそもどんな物を所有しているのかを把握して、大まかに区分けします。
遺族に残すことが決まってるものであっても、自分の死後に相続ししたり譲渡する旨をしっかり伝える必要があります。残すと決めることで、エンディングノートや遺言書に記載するべき内容となります。
現時点で不要だと判断したものは基本的には処分を進めます。物の処分はある程度労力や時間がかかりますので、なるべく早い段階から始めると慌てることなく処分が進みます。
また、生前に「これは不要なものだ」と決めておくことで、処分が滞っていても残された遺族が「捨てていいものだ」とわかり楽になります。本人にしかわからない判断を生前にしておくことが大切でうす。
現時点ではっきりと要不要を決められないものは、「これは再検討するものだ」として保留しておきましょう。半年後、1年後にまた状況が変われば「必要か不要か」の判断ができるかもしれません。
不要なものの処分
不用品の処分は計画的に進めていきたいです。
引っ越しなどと違って、今すぐに処分する必要もありませんので。
「不用品だ」と決めることで仕事の半分は終わりです。
あとは、無理の無い範囲で1年2年かけて処分してゆくのもいいでしょう。
不用品の処分方法
- 地域の粗大ごみ回収に出す
- 買取業者に売る
- 欲しい人に譲る など
一般的には不用品回収業者に頼んでもいいですが、遺品整理などの専門業者であれば遺族のことも考えた上で相談に乗ってもらえるかもしれません。
人に譲ることができれば回収してもらうより費用がかかりませんし、物を無駄に捨ててしまうことを防げます。
もし知人や親族で引き取りてが見つからない場合でも、ジモティなどで募集することでただで引き取ってくれる人や、多少でもお金を払って買い取ってくれる人が見つかるものです。
デジタル遺品
整理しなければならないものは目に見える物理的なものだけではありません。
パソコンやスマートフォンのデータ、管理しなければならないパスワードなどのことがデジタル遺品と呼ばれます。
例えば、物理的な写真であればそのまま箱にでも入れて保管するか、捨てるかすればいいのですが、デジタルデータはそうはいきません。
家族との記念の写真であっても本人のパスワードがなければ残された遺族は見ることができませんし、見たところで本人のプライベートな情報をどう扱って良いのかわからないものも多いでしょう。
昔なら手帳に書いてあった情報も今は全てパソコン・携帯電話の中です。
たとえばいざ本人が危篤になって、家族が知り合いに連絡したくとも、電話帳が本人のパスワードがなくて開けないとなると、知り合いへ連絡もできません。
家族に残すデータを決めたり、いざとなった時に遺族がデータを扱えるようにパスワードや取り扱い方法を共有の仕方を考えておかなければなりません。
エンディングノートにまとめて「いざとなったらこれを見てくれ」と伝えておくなどの用意が必要です。
財産目録を作成する
現在所有している財産を一覧できるよう財産目録の作成が推奨されています。
財産の項目例
- 現金
- 預貯金
どの口座をつかっているのか - 不動産
- その他所有資産・負債
法的に作らなければいけないものではありませんが、遺言書の作成や相続について考えるときに財産目録を作っていると助かります。
財産目録の書式やフォーマットがインターネット上で無料で公開されていますので、自身の財産を客観的に把握するためにまとめてみると良いでしょう。
エンディングノートの書き方
エンディングノートに書く内容
エンディングノートを手元に置いて眺めればいのですが、ざっくりこんな内容が必要にありますよというのを書きます。
自身に関する事項
- 名前
- 生年月日
- 戸籍
- 住民コード
- 個人番号
- 家系図
- 学歴
- 職歴
- 結婚
- 出産
- 記念日
- 表彰歴 など
健康や治療に関する事項
- かかりつけの病院
- 持病
- 病歴
- 告知
- 終末医療の希望(延命など)
死亡後に関する事項
- 葬儀屋
- 宗派
- 戒名・法名の有無
- プラン(規模・予算など)
- 納骨(お墓・散骨など)
- 葬儀参列者リスト(知人・友人・親族・来賓など)
財産に関する事項
- 預貯金
- 不動産
- 借入金やローン等の債務情報
- クレジットカード
- 公共料金の引き落とし情報
保険に関する事項
- 各種保険について(加入している保険・保険会社・担当者など)
その他
- 家族へのメッセージ
- 日記
- やることリスト
- 処分品リスト
- 思い出の出来事
残される遺族のことを考えて書く
故人が残したエンディングノートの内容によって、逆に遺族に負担がかかるケースも多々あります。
例えば、実現が難しい希望だったり、それを叶えるために高額な費用がかかるものであったり。
本人としては遺族のためを思って「葬式には金をかけるな」とノートに残す。子供が希望どおりに最低限の葬儀を行ったら、結果として親族から「ちゃんとした葬儀をしないなんて・・」と苦言を言われてしまうこともあります。
こういったエンディングノートのトラブルも多いですので、やはり家族と相談の上で終活を進めた方がみんなが納得できる選択肢を選べるでしょう。
エンディングノートはどこで売っているか
大手文房具メーカーが販売している
各文房具メーカーがエンディングノートを作成・販売しています。
500円〜2000円程度の幅で数十種類もあるので、お気に入りのデザインや口コミを参考に選ぶといいでしょう。
↓Amazonで一番人気そうなのがコクヨのノートです。
無料テンプレート
インターネット上にはフリーの終活ノートのテンプレートが多く配布されています。
「エンディングノート テンプレート」などと検索すれば見つかります。
エンディングノート テンプレート
検索
パソコンで作成したい人や、ご自身で印刷して使いたい人は探してみてください。
葬儀社から貰える
最近では、葬儀屋さんがエンディングノートを無料で用意しています。
終活の一環として葬儀の事前相談や事前見積もりを行う人も少なくありません。
電話やインターネットで相談をするだけで、エンディングノートをプレゼントしてくれますのでそちらを利用してもいいでしょう。
終活のアドバイザーが無料で相談に乗ってくれるところもありますので、気軽に相談してみてください。
法的な効力が必要なら遺言書を作る
エンディングノートには法的な力がなく、遺産相続の分配を事細かに記していても実際にその通りになるとは限りません。
法的なルールと、故人の希望が食い違った場合などは残された人が非常に困ります。
法的な処理が必要なものに限っては、しっかりとルールに従った遺言書を作成します。
自分で遺言書を作成したにもかかわらず、書式や記載事項に不備があって、公的に認められないようなケースもあります。
法律が絡むものに関しては、弁護士・行政書士に相談の上、書類を作成することを推奨します。
終活と生前整理まとめ
残される家族のため、そして自分自身の人生のためにも終活は必要です。
また今度、と思っているうちに人生は終わってしまいます。
終活ができるのは元気な今だけです。
終末の準備をしている人に限って長生きしたりしますよね。。
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